「ボヘミアン・ラプソディ」という映画は実に感動した。
リアルタイムでQueenを知ってる世代から言わせてもらうと若干「?」なトコはあった。
特にフレディがエイズに感染した時期、映画ではLive Aidの前になってたけどホントは後だったよね。
各メンバーについてはフレディを始め、まぁ、似てるっちゃあ似てた(ブライアン・メイを演じたグウィリム・リー、最高っす)けど、ロジャー・テイラーがさぁ、本人の方がはるかに良いじゃん。
ロジャー・テイラーを演じたベン・ハーディ
こっちは若き日の本物のロジャー♪
こういうのってたいてい、俳優の方がカッコ良くなるもんなんだけど、なんでロジャー・テイラー役にあの俳優?
ロジャー・テイラーは可愛いだけじゃないんだぞ、知性と色気が少し、evilなとこもあってのカワユサなんだよね。
あんなただ甘ったるい顔した俳優に演じてもらいたくはなかったっす。
ロジャーの破壊力ハンパないカワユさはこの動画をどうぞ。
もう、あまりにステキでオバちゃん、おしっこもらしそう。
で、本題は映画のことじゃなくて、この本↓のレビューを書きたい。
Queen、というと大抵はフレディ・マーキュリー中心に話が進むのですが、この本は4人の扱いが同じ。
そして、1人1人の生い立ちをそれぞれ紹介していくのですが、一番初めにジョン・ディーコンから始まります。
Queen関連でジョン・ディーコンから始まるってちょっと珍しくないですか。
しかもジョン・ディーコンの話が延々続くので一瞬
「アレ、これジョン・ディーコンで終っちゃうの?(それはそれで良いけど)」と思ってしまった。
ジョン・ディーコン
↓
ロジャー・テイラー
↓
ブライアン・メイ
↓
フレディ・マーキュリー
というある意味、通常とは逆の順でそれぞれの生い立ちやバンド結成に至った経緯が描かれ、ブレイク前の混沌とした時代について周辺関係の人からの話を集めたもの。
売れない時代、4人はそれぞれちゃんと音楽以外の仕事も確保していてこのあたりがワーキングクラスのミュージシャンと違うところ。
驚いたのはブライアン・メイはこのセカンドアルバムまで、
ジョン・ディーコンにいたってはこの三枚目の「シアー・ハート・アタック」までバンドと本業の仕事の掛け持ちだったこと。
音楽はすごく好きではあったけど路頭に迷うような生活はしたくなかったんだろうな。
トニー・アイオミのように工場仕事で指切断、なんていう方向へは間違って行けない彼ら。
ただ、その分週末の休みもなく天文学博士見習いやエンジニアの仕事しながらのバンド活動で大変だっただろうと思う。
このあたり、Queenって真面目っつうか勤勉なんだよね。
この著者(Mark Hodkinson)については全く知らないのですが、バイオグラファーでもなければQueenのインナーサークルの人間でもない。
Queen周辺の人達への取材(だけ)で構成された本。
彼らの幼少期の話は多少目新しかったものの、暴露性はほとんどゼロだし、普通に知られている以上の話は特に無かったです。
グルーピー関連のトラブルもクスリ関係もなく、初期の頃に所属事務所とおカネをめぐってちょっとトラブッた以外は大きなトラブルもなく・・・
何かねーのかよ、と思う。
あまりに良くできた人達過ぎるじゃんか。
まぁ、ほんとに良くできた人達なのかもしれないけどさぁ。。。
ワタシってばQueen大好きなんだけど何かダークサイド期待してますね。
フレディ以外はまだ皆さんお元気なのであんまり迂闊な事も書けないのかしらん?
この本にはメンバーそれぞれの生い立ちから「オペラ座の夜(A Night At The Opera)」で彼らが大ブレイクするまでが描かれています。
売れない頃は、あんな知的でお育ちの良さそうな彼らでも若者特有の猥雑でガチャガチャした時代もあったのが新鮮。
といっても、やはりそこまでダーティではなくロンドンの下町で共同生活送って誰もあんま掃除しない、みたいな感じの。
フレディに関しての情報がとても少ないのが気になりました。
どうやら著者はイギリスには伝手があるけど、フレディの出生近辺には調査がまわらなかったと見える。
バイオグラフィーとしては凡庸な出来。
英語は後半、ミスタイポ?と思われる箇所が目立った。
ロック系のバイオグラフィーに良く出てるクスリ関係の俗語・卑語が全然無いのでその点は読み易し。
まぁ、ボヘミアン・ラプソディ特需でこの本も陽の目を浴びた感じ。
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