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ヘンリー王子、ユーは何しに日本へ?
今年8月、ヘンリー王子がやってきた!ヤァ!ヤァ!ヤァ!とばかりに来日された元王室メンバーのヘンリー王子。
ま、本のサイン会をやるでもなくあんま来日の意図がよくわからず結局、ユーは何しに日本へ?と言った感もあり。
ただ、さすがにダイアナ妃のDNAを受け継ぎ英国王室の伝統と風格もあり・・・でなかなかチャーミングな青年であった・・・なのに何であんなヨメを?
ヘンリー王子の暴露自叙伝 Spare
で、そのヘンリー王子(ハリー王子)が書いた暴露本、と言うか自叙伝が今年の1月にセンセーショナルに世界同時発売されたわけですが・・・
これって、なんで日本語版は出ないんでしょうかね?
誰が翻訳するのか楽しみなんですけど。
あと、直接的でない匂わせ表現がかなりある(特にカミラ夫人に対して)のでそのあたりもどう訳出されるのか楽しみ。
まぁ、その前にネタバレになるかもしれませんがもう発売からかなり時間も経ったのでブックレビューしたいと思います。
ハードカバーで416ページ(私はKindle版で読みました)、中々の読み応えがあります。
ただ、他の英国王室本と違い平易な表現が多く読みやすいです、暴露本の先人、アンドリュー・モートン著、Diana:Her True Storyなどと比べても全然読みやすい。
昨年のエリザベス女王崩御依頼何冊か英国王室モノを読みましたが、このSpareが一番読みやすかったですね。
まず、本の構成がわかりやすい!
3つのパートから成っていて、Part 1は母ダイアナ妃の死の前夜や訃報を聞かされあの有名な棺の後を歩く葬儀の裏話。
そして10代のチョイ悪ガキだった話など・・・
Spare パート1 母ダイアナの死から青春期
確かに葉っぱやりました的な告白はしてますが、うーん、10代のチョイ悪ガキと思えばそれほどセンセーショナルではなく。。。
意外だったのが父チャールズ現国王に対して非難めいたことはほとんど言ってないんですよね。
さすがにカミラに対しては複雑な感情を持っていたようで、付き合うのは良いけど結婚はしないで欲しいと言っている。
ただ、この頃はまだ本人が子供だったせいか、カミラに対して恐怖心も持っていた様子。
継母が怖いのはシンデレラだけじゃないようで。
突然母を亡くした傷心というよりショックで感情を麻痺させていた、に近いものがありこれが30代になってトラウマになりセラピーを受けることに。
ダイアナ妃の棺の後ろを歩くこのシーンは有名ですが、実はこれに関しても幼いヘンリー王子は不参加で良いのでは?と言う意見があったようですが、ヘンリー王子自身はそうなったらウィリアム王子だけが目立って悲劇のヒーローの座を彼が独り占めしてしまう、そうはさせるまじ!と参加を希望したそうで・・・兄に対する競争心はなかなかのモノが・・・
Part1では母を亡くして以降の青春期が描かれアフリカとの出会いや初恋と言われるチェルシー・デイビーとの交際といった微笑ましいものから寮での他愛のない悪戯や犯罪に近いクスリ話など、まぁ、いわゆる金持ちのクソガキエピソードめいたものまで色々あってのヘンリー王子。
しかし、金持ちのクソガキといってもそんじょそこらの金持ちではなく大英帝国の王室なのだからそこはもうレベち。
この兄弟が溜まり場にしていた宮殿内の倉庫は世界各国からの献上品が無造作に置かれていたようで、多分その一つ一つは途方もない価値のあるものだけど、彼らにとってはいやげ物でしかない・・・
一つでも盗み出して売り飛ばそうなどとセコイ事は考えないのがさすがロイヤル!
悪名高いナチスのコスプレがウィリアム&キャサリンにのせられてだった話は詳しく書かれています。
といってももともとヘンリー王子はキャサリンには好感を持っていた。。。あのヨメが来るまでは。
Spare パート2 軍隊時代
パート2は軍隊時代の話がほとんど。
正直、このパートは読んでてキツイというか。
彼の言葉をそのまま受け取れば軍隊では王子という特別扱いは無かった・・・
いや、むしろ余計にきびしくされたと言う感じ。
ほとんど拷問に近いようなトレーニングがあったりするんだけど、ほんとにそういうのをこのやんごとなき立場の方がやるのだろうか?
すっ裸にされて思い出したくないことを思い出させられるとか。。。
ちょっと日本じゃ考えられない。
アフガニスタンで25人殺害のくだりも細かく書かれています。
これは前後を含めて読むとやらないとやられる・・・という戦況だったので一概にヘンリー王子を責められないと思うのですが。
といってもヘンリー王子って軍隊好きなんだよね。
勉強嫌いのクセにヘリコプターの操縦は一生懸命勉強したし、厳しい軍の生活好きみたいだし。
たまにこういう人いるよね、自由にさせておくとロクな事しないけど厳しい秩序の中に置くと以外と能力を発揮するという。
ただ、戦火の様子や負傷兵の生々しさはちょっとヘビーです。
これがきっかけでヘンリー王子はインヴィクタスゲーム (The Invictus Games)という負傷した軍人達のオリンピック的なスポーツイベントの開催を思いつくわけです。
軍人として、王族としてなかなかの活躍を見せる次男坊王子。
ただ、ハメを外し過ぎてまっぱでラスベガスで大騒ぎしてるところを撮られたり。
出典:https://www.upi.com/Entertainment_News/TV/2012/08/26/Murdoch-defends-Prince-Harry-pics-in-Sun/63921346017111/
このマッパでラスベガスの件についてもSpareの中で言及、というか言い訳してますがトラップとは知らず盛りあがれない女の子達がいたので盛り上げてやろうとサービス精神を発揮してしまった・・・みたいなことでしたが。イヤイヤイヤ、そんなひな壇芸人みたいなのはアンタがやる事じゃないって。
でもま、こういうこの人の憎めなさも魅力の一つってことでこの件は王室関係者からも当時付き合っていたガールフレンドのクレシダ・ボナスからもお咎めなく無事一件落着。
ヘンリー王子の元カノ、クレシダ↓美しく家柄も良くで・・・
デーブ・スペクター曰く「こっちにしときゃ良かったのに。。。」
Spare パート3 メーガンとの出会い・結婚・王室離脱
時おりハメを外し相変わらずのやんちゃっぷり全開のヘンリ―王子も30歳近くになると結婚への憧れというか焦りのようなものが出てくる・・・
本人曰く過去に真剣交際した女性二人(チェルシー・デイビーとクレシダ)は二人とも王室に入る重圧と激しいパパラッチ攻勢に堪えらえず結婚に至らなかったみたいなことを書いてますが、客観的に見てそれだけじゃないだろう感は否めない。
何しろ、まっぱでビリヤード・・・いくらお家柄がよろしくても。。。
ただ、ヘンリー王子自身は女性との交際が続かないのは王室とパパラッチのせいだと思い込み。。。
そんなところにある日インスタのフィードに流れたきた一枚の写真に写った女性に強く魅かれる。。。
ヘンリー王子はずっと世界中を回り色々な人達と会う機会が多かったものの誰の顔もそれほど印象には残らなかったという。
まるでベルトコンベアーの上を顔が流れていくような・・・
しかし、インスタでメーガンの顔を見た時、ベルトコンベアーは停まり彼の目はメーガンにくぎ付けになった。
ヘンリー王子曰く;
I’d never seen anyone so beautiful.
だそうです。
その写真がコレ↓
なるほどぉ、こりゃ間違いなく純愛だわぁ。
マスコミなどで取り上げられてるのはこのパート3の部分が一番多いのですが、ここはねぇ。。。
ネットフリックスのハリー&メーガンもここからのエピソード多し。
もう、メーガンにケ〇の毛まで根こそぎ抜かれてる感じで、いやぁ、悪ガキといっても良いトコのボンボンだからなぁ・・・それに引き換えメーガンのしたたかなこと。
ある意味、お似合いというか婦唱夫随って感じで。
このパート3ではウィリアム&キャサリン妃はグッと悪物扱い。
特にウィリアムね。
スペア、一冊を通しての感想
パート1,パート2までのヘンリー王子はなんだかんだ言っても愛されキャラで、時にハメを外すものの国民的愛すべきバカとして王室1の人気者だった。
が、しか~っし、パート3ではどうも、メーガンにのめり込んで人が変わっていくようで読んでいて切ないわ。
あと、この夫妻は何かと言えばダイアナを引き合いに出すんだけど、メーガン、最初英王室のことは何も知らないし興味も無いって言ってたのに。
全体を通して読みやすく、ロイヤルものにしてはそれほど特殊な単語も出て来ないので中級レベルの方なら辞書を使いながら読了できる一冊だと思います。
何より、わかりやすくぶっちゃけてくれてるので多少わかりにくい部分があってもguessできます。
あと、Audibleもヘンリー王子本人の朗読で楽しめます。
以前、メーガンと結婚する前のヘンリー王子のスピーチ聞いたときは英国アクセントが強いのか聞き取りにくかったけど、現在はアメリカ暮らしのせいかすごく聞き取りやすかったんだよね。
ワタシがアメリカ英語の方に慣れてるせいだろうけど。
とにかく楽しめる1冊です。
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