シドニィ・シェルダン的英語、ティリー・バグショー

書評

 

If Tomorrow ComesとChasing Tomorrow

久々にシドニィ・シェルダンを読んでみました。

こちらの「Chasing Tomorrow」という小説。

これは1980年代に出版された「If Tomorrow Comes」の続編。

「If Tomorrow Comes」は地元のギャングだかマフィアだかに母親を自殺に追い込まれ、その後自分も無実の罪で投獄され不幸のどん底に落とされた若く美しいヒロインがあれやこれやで復讐してのし上がっていく話。

シドニィ・シェルダンらしい、浅いストーリ-とチープな描写満載のB級映画の原作のようではあるのですが、まぁそこそこ楽しめるヤツ。

それに何たって英語がわかりやすい!

シドニィ・シェルダンの英語は相変わらずわかりやすい、と思ったら

ほんと、相変わらずシドニィ・シェルダンの英語は読みやすいなぁ~、ってか、自分の英語読解力もなかなかだな、と思い違いをしてしまいそうなくらい、サクサク読めてしまう。

で、途中まで読んで

「あれ?どうもいつものシドニィ・シェルダンじゃない、何か違う・・・

しかも比較的最近のSNSの話とか出てくる。。。シドニィ・シェルダンって2007年の1月に亡くなってるハズなのに・・・」

と思い改めて本の表紙をよく見ると、Tilly Bagshawe(ティリー・バグショー)という名前が書かれている・・・

Sidney Sheldon's Chasing Tomorrow

Tilly Bagshawe(ティリー・バグショー)、ナニ者?

ナニ者かと思いググってみるとイギリスのライターのよう。

この女性↓がTilly Bagshawe(ティリー・バグショー)、1973年生まれの46歳

このTilly Bagshawe(ティリー・バグショー)と言う人がシドニーシェルダンのヒット作の続編を書いてるようです。

Sidney Sheldon(シドニィ・シェルダン)は1917年アメリカ生まれでヒット作の大半は1970年代後半から90年代初頭にかけて書かれたもの。

性別も国籍も年齢、年代も違うので違いが出てくるのは当然か・・・

でも、文体は似てるんですよね。

違いを感じるのは男性の描き方や、エロいシーンの描写。

ガチのシドニィ・シェルダンのファンだとちょっとガッカリするかもしれない。

多分、日本語訳になってしまえばそんなに差は出ないのかもしれないけど。

だとすると、英語圏の人はこのTilly Bagshawe(ティリー・バグショー)が書くシドニィ・シェルダンの名(迷?)作をどう思ってるんだろ、

と思いAmazon.comのほうのレビューを見ると概ね好評なのだけど、たまにオリジナルのファンから「ヒロインのキャラクターをちゃんと理解していない!」という怒りのレビュー。

個人的には途中まではすごくよくできたストーリーだと思うけど、途中から「あれ?」って思う・・・

で、エンディングにいたっては「何じゃコレ?」と思わずユーサク・マツダ状態。

エンディングが残念なChasing Tomorrow

シドニィ・シェルダンのストーリーって内容自体はB級小説だけど、ラストはそれなりにスッキリとおさまりが良いものがほとんど、まぁ、これもB級小説にありがちだけど。

いわゆるオチはわかってる「お約束」みたいなヤツ、水戸黄門メソッドとでも言いましょうか。

このテの小説はそれで良いと思うのに、何か最後に妙なひねりを入れてるんですよね。

そのせいで最後が何だか全然スッキリしない・・・

さらに続編を書きたいための布石なのか、それとも他にアイディアが浮かばなかったのか。。。

と言っても英語は読みやすいし、シドニー・シェルダンの新作はもう生まれることはないのでこのあたりそのうちよんでみたいな・・・と。

シドニーシェルダンの代表作、「ゲームの達人」の続編↓

いやぁ、読書ってほんとにいいモンですね。

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